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高年齢者雇用安定法 Q&A(高年齢者雇用確保措置関係)

1.継続雇用制度の導入




3.継続雇用制度の対象者基準の経過措置




4.経過措置により労使協定で定める基準の内容




5.継続雇用先の範囲の拡大









1.継続雇用制度の導入

Q1−1: 改正高年齢者雇用安定法においては、事業主が高年齢者雇用確保措置として継続雇用制度を導入する場合には、希望者全員を対象とするものにしなければならないのですか。
A1−1: 事業主が高年齢者雇用確保措置として継続雇用制度を導入する場合には、希望者全員を対象とするものにしなければなりませんので、事業主が制度を運用する上で、労働者の意思が確認されることになると考えられます。
 ただし、改正高年齢者雇用安定法が施行されるまで(平成25年3月31日)に労使協定により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めていた事業主については、経過措置として、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢以上の年齢の者について継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めることが認められています。
 なお、心身の故障のため業務に堪えられないと認められること、勤務状況が著しく不良で引き続き従業員としての職責を果たし得ないこと等就業規則に定める解雇事由又は退職事由(年齢に係るものを除く。)に該当する場合には、継続雇用しないことができます。ただし、継続雇用しないことについては、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であることが求められると考えられることに留意が必要です。

(参考)老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢

平成25年4月1日から平成28年3月31日まで 61歳
平成28年4月1日から平成31年3月31日まで 62歳
平成31年4月1日から平成34年3月31日まで 63歳
平成34年4月1日から平成37年3月31日まで 64歳


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Q1−2: 当分の間、60歳に達する労働者がいない場合でも、継続雇用制度の導入等を行わなければならないのでしょうか。
A1−2: 高年齢者雇用安定法は、事業主に定年の引上げ、継続雇用制度の導入等の高年齢者雇用確保措置を講じることを義務付けているため、当分の間、60歳以上の労働者が生じない企業であっても、65歳までの定年の引上げ、継続雇用制度の導入等の措置を講じていなければなりません。
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Q1−3: 継続雇用制度を導入していなければ、60歳定年による退職は無効となるのですか。
A1−3: 高年齢者雇用安定法は、事業主に定年の引上げ、継続雇用制度の導入等の高年齢者雇用確保措置を講じることを義務付けているものであり、個別の労働者の65歳までの雇用義務を課すものではありません。
 したがって、継続雇用制度を導入していない60歳定年制の企業において、定年を理由として60歳で退職させたとしても、それが直ちに無効となるものではないと考えられますが、適切な継続雇用制度の導入等がなされていない事実を把握した場合には、高年齢者雇用安定法違反となりますので、公共職業安定所を通じて実態を調査し、必要に応じて、助言、指導、勧告、企業名の公表を行うこととなります。
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Q1−4: 継続雇用制度について、定年退職者を継続雇用するにあたり、いわゆる嘱託やパートなど、従来の労働条件を変更する形で雇用することは可能ですか。その場合、1年ごとに雇用契約を更新する形態でもいいのでしょうか。
A1−4: 継続雇用後の労働条件については、高年齢者の安定した雇用を確保するという高年齢者雇用安定法の趣旨を踏まえたものであれば、最低賃金などの雇用に関するルールの範囲内で、フルタイム、パートタイムなどの労働時間、賃金、待遇などに関して、事業主と労働者の間で決めることができます。
 1年ごとに雇用契約を更新する形態については、高年齢者雇用安定法の趣旨にかんがみれば、年齢のみを理由として65歳前に雇用を終了させるような制度は適当ではないと考えられます。
 したがって、この場合は、
  1. [1]65歳を下回る上限年齢が設定されていないこと
  2. [2]65歳までは、原則として契約が更新されること(ただし、能力など年齢以外を理由として契約を更新しないことは認められます。)
が必要であると考えられますが、個別の事例に応じて具体的に判断されることとなります。
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Q1−5: 例えば55歳の時点で、
  1. [1]従前と同等の労働条件で60歳定年で退職
  2. [2]55歳以降の労働条件を変更した上で、65歳まで継続して働き続ける
のいずれかを労働者本人の自由意思により選択するという制度を導入した場合、継続雇用制度を導入したということでよいのでしょうか。
A1−5: 高年齢者が希望すれば、65歳まで安定した雇用が確保される仕組みであれば、継続雇用制度を導入していると解釈されるので差し支えありません。
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Q1−6: 例えば55歳の時点で、
  1. [1]従前と同等の労働条件で60歳定年で退職
  2. [2]55歳以降の雇用形態を、65歳を上限とする1年更新の有期労働契約に変更し、55歳以降の労働条件を変更した上で、最大65歳まで働き続ける
のいずれかを労働者本人の自由意思により選択するという制度を導入した場合、継続雇用制度を導入したということでよいのでしょうか。
A1−6: 高年齢者が希望すれば、65歳まで安定した雇用が確保される仕組みであれば、継続雇用制度を導入していると解釈されるので差し支えありません。
 なお、1年ごとに雇用契約を更新する形態については、高年齢者雇用安定法の趣旨にかんがみれば、65歳までは、高年齢者が希望すれば、原則として契約が更新されることが必要です。個々のケースにおいて、高年齢者雇用安定法の趣旨に合致しているか否かは、更新条件がいかなる内容であるかなど個別の事例に応じて具体的に判断されることとなります。
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Q1−7: 継続雇用制度として、再雇用する制度を導入する場合、実際に再雇用する日について、定年退職日から1日の空白があってもだめなのでしょうか。
A1−7: 継続雇用制度は、定年後も引き続き雇用する制度ですが、雇用管理の事務手続上等の必要性から、定年退職日の翌日から雇用する制度となっていないことをもって、直ちに法に違反するとまではいえないと考えており、このような制度も「継続雇用制度」として取り扱うことは差し支えありません。ただし、定年後相当期間をおいて再雇用する場合には、「継続雇用制度」といえない場合もあります。
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Q1−8: 高年齢者雇用確保措置が講じられていない企業については、企業名の公表などは行われるのでしょうか。
A1−8: 改正高年齢者雇用安定法においては、高年齢者雇用確保措置が講じられていない企業が、高年齢者雇用確保措置の実施に関する勧告を受けたにもかかわらず、これに従わなかったときは、厚生労働大臣がその旨を公表できることとされていますので、当該措置の未実施の状況などにかんがみ、必要に応じ企業名の公表を行い、各種法令等に基づき、ハローワークでの求人の不受理・紹介保留、助成金の不支給等の措置を講じることにしています。
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Q1−9: 本人と事業主の間で賃金と労働時間の条件が合意できず、継続雇用を拒否した場合も違反になるのですか。
A1−9: 高年齢者雇用安定法が求めているのは、継続雇用制度の導入であって、事業主に定年退職者の希望に合致した労働条件での雇用を義務付けるものではなく、事業主の合理的な裁量の範囲の条件を提示していれば、労働者と事業主との間で労働条件等についての合意が得られず、結果的に労働者が継続雇用されることを拒否したとしても、高年齢者雇用安定法違反となるものではありません。
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Q1−10: 当社で導入する継続雇用制度では、定年後の就労形態をいわゆるワークシェアリングとし、それぞれ週3日勤務で概ね2人で1人分の業務を担当することを予定していますが、このような継続雇用制度でも高年齢者雇用安定法の雇用確保措置として認められますか。
A1−10: 高年齢者の雇用の安定を確保するという高年齢者雇用安定法の趣旨を踏まえたものであり、A1−9にあるとおり事業主の合理的な裁量の範囲の条件であれば、定年後の就労形態をいわゆるワークシェアリングとし、勤務日数や勤務時間を弾力的に設定することは差し支えないと考えられます。
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Q1−11: 有期契約労働者に関して、就業規則等に一定の年齢(60歳)に達した日以後は契約の更新をしない旨の定めをしている事業主は、有期契約労働者を対象とした継続雇用制度の導入等を行わなければ、高年齢者雇用安定法第9条違反となるのですか。
A1−11: 高年齢者雇用安定法第9条は、主として期間の定めのない労働者に対する継続雇用制度の導入等を求めているため、有期労働契約のように、本来、年齢とは関係なく、一定の期間の経過により契約終了となるものは、別の問題であると考えられます。
 ただし、有期契約労働者に関して、就業規則等に一定の年齢に達した日以後は契約の更新をしない旨の定めをしている場合は、有期労働契約であっても反復継続して契約を更新することが前提となっていることが多いと考えられ、反復継続して契約の更新がなされているときには、期間の定めのない雇用とみなされることがあります。これにより、定年の定めをしているものと解されることがあり、その場合には、65歳を下回る年齢に達した日以後は契約しない旨の定めは、高年齢者雇用安定法第9条違反であると解されます。
 したがって、有期契約労働者に対する雇い止めの年齢についても、高年齢者雇用安定法第9条の趣旨を踏まえ、段階的に引き上げていくことなど、高年齢者雇用確保措置を講じていくことが望ましいと考えられます。



2.就業規則の変更

Q2−1: 当社の就業規則では、これまで、基準に該当する者を60歳の定年後に継続雇用する旨を定めていますが、経過措置により基準を利用する場合でも、就業規則を変えなければいけませんか。
A2−1: 改正高年齢者雇用安定法では、経過措置として、継続雇用制度の対象者を限定する基準を年金支給開始年齢以上の者について定めることが認められています。したがって、60歳の者は基準を利用する対象とされておらず、基準の対象年齢は3年毎に1歳ずつ引き上げられますので、基準の対象年齢を明確にするため、就業規則の変更が必要になります。

【希望者全員を65歳まで継続雇用する場合の例】

第○条 従業員の定年は満60歳とし、60歳に達した年度の末日をもって退職とする。ただし、本人が希望し、解雇事由又は退職事由に該当しない者については、65歳まで継続雇用する。

【経過措置を利用する場合の例】

第○条 従業員の定年は満60歳とし、60歳に達した年度の末日をもって退職とする。ただし、本人が希望し、解雇事由又は退職事由に該当しない者であって、高年齢者雇用安定法一部改正法附則第3項に基づきなお効力を有することとされる改正前の高年齢者雇用安定法第9条第2項に基づく労使協定の定めるところにより、次の各号に掲げる基準(以下「基準」という。)のいずれにも該当する者については、65歳まで継続雇用し、基準のいずれかを満たさない者については、基準の適用年齢まで継続雇用する。

  1. (1)引き続き勤務することを希望している者
  2. (2)過去○年間の出勤率が○%以上の者
  3. (3)直近の健康診断の結果、業務遂行に問題がないこと
  4. (4)○○○○

2 前項の場合において、次の表の左欄に掲げる期間における当該基準の適用については、同表の左欄に掲げる区分に応じ、それぞれ右欄に掲げる年齢以上の者を対象に行うものとする。

平成25年4月1日から平成28年3月31日まで 61歳
平成28年4月1日から平成31年3月31日まで 62歳
平成31年4月1日から平成34年3月31日まで 63歳
平成34年4月1日から平成37年3月31日まで 64歳
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Q2−2: 就業規則において、継続雇用しないことができる事由を、解雇事由又は退職事由の規定とは別に定めることができますか。
A2−2: 法改正により、継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みが廃止されたことから、定年時に継続雇用しない特別な事由を設けている場合は、高年齢者雇用安定法違反となります。ただし、就業規則の解雇事由又は退職事由と同じ内容を、継続雇用しない事由として、別に規定することは可能であり、例えば以下のような就業規則が考えられます。
 なお、就業規則の解雇事由又は退職事由のうち、例えば試用期間中の解雇のように継続雇用しない事由になじまないものを除くことは差し支えありません。しかし、解雇事由又は退職事由と別の事由を追加することは、継続雇用しない特別な事由を設けることになるため、認められません。

【就業規則の記載例】
(解雇)

第○条 従業員が次のいずれかに該当するときは、解雇することがある。

(1) 勤務状況が著しく不良で、改善の見込みがなく、従業員としての職責を果たし得ないとき。
(2) 精神又は身体の障害により業務に耐えられないとき。
(3) ・・・
  ・・・

(定年後の再雇用)

第△条 定年後も引き続き雇用されることを希望する従業員については、65歳まで継続雇用する。ただし、以下の事由に該当する者についてはこの限りではない。

(1) 勤務状況が著しく不良で、改善の見込みがなく、従業員としての職責を果たし得ないとき。
(2) 精神又は身体の障害により業務に耐えられないとき。
(3) ・・・
  ・・・

上記の解雇事由(1)(2)(3)…と同一の事由に限られます。

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Q2−3: 経過措置により継続雇用制度の対象者に係る基準を労使協定で定めた場合は、労働基準監督署に届け出る必要はあるのですか。
A2−3: 常時10人以上の労働者を使用する使用者が、継続雇用制度の対象者に係る基準を労使協定で定めた場合には、就業規則の絶対的必要記載事項である「退職に関する事項」に該当することとなります。
 このため、労働基準法第89条に定めるところにより、労使協定により基準を策定した旨を就業規則に定め、就業規則の変更を管轄の労働基準監督署に届け出る必要があります。
 また、継続雇用制度の対象者に係る基準を定めた労使協定そのものは、労働基準監督署に届け出る必要はありません。



3.継続雇用制度の対象者基準の経過措置

Q3−1: すべての事業主が経過措置により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めることができますか。
A3−1: 改正高年齢者雇用安定法では、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢が段階的に引き上げられることを勘案し、経過措置として、継続雇用制度の対象者を限定する基準を当該支給開始年齢以上の者について定めることを認めています。
 この経過措置は、これまで継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みを利用していた企業においては、高年齢者雇用安定法の改正に伴い、継続雇用制度の対象を希望者全員とするため、丁寧に企業内の制度を整備していく必要があることから設けられたものです。
 したがって、経過措置により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めることができるのは、改正高年齢者雇用安定法が施行されるまで(平成25年3月31日)に労使協定により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めていた事業主に限られます。
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Q3−2: 改正高年齢者雇用安定法が施行された時点で労使協定により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めていた事業主は、経過措置により当該基準をそのまま利用できますか。
 老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢に合わせて段階的に当該基準の対象者の下限年齢を変更しなければならないのですか。
A3−2: 改正高年齢者雇用安定法では、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢が段階的に引き上げられることを勘案し、経過措置として、継続雇用制度の対象者を限定する基準を当該支給開始年齢以上の者について定めることを認めています。
 この経過措置により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定める場合に、当該基準の対象とできるのは、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢以上の者に限られることから、基準が適用される者を当該支給開始年齢以上の者に限ることを明らかにする労使協定に改めることが望ましいといえます。
 しかし、労使協定を改定せず、継続雇用制度の対象者を限定する基準が適用される者の下限年齢が定められていない場合においても、当該支給開始年齢以上の者のみを対象として当該基準が運用されるのであれば、経過措置の趣旨から、当該基準をそのまま利用することとしても差し支えありません。
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Q3−3: 継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止の経過措置について、この仕組みの対象者となる下限の年齢を厚生年金(報酬比例部分)の支給開始年齢の引上げスケジュールにあわせ、平成37年4月までに段階的に引き上げることとされていますが、年金の支給開始年齢の引上げスケジュールは男女で異なっています(女性は5年遅れ)。経過措置の対象年齢も男女で異なることになるのでしょうか。
A3−3: 経過措置の対象年齢は、「男性」の年金(報酬比例部分)の支給開始年齢の引上げスケジュールにあわせ、平成37年4月までに段階的に引き上げることとされています。
 御指摘のとおり、年金の支給開始年齢の引上げスケジュールは男女で異なってはいますが、経過措置の対象年齢については男女で異なるものではなく、同一となっています。
 なお、男女別の定年を定めることや継続雇用制度の対象を男性のみとするなど、労働者が女性であることを理由として男性と異なる取扱いをすることは、男女雇用機会均等法において禁止されています。
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Q3−4: 経過措置により労使協定による継続雇用制度の対象者の基準を維持する場合、基準に該当しない者については、基準の対象年齢に到達した後は雇用を継続しないこととしてよいでしょうか。また、基準該当性の判断はどの時点で行わなければならないのでしょうか。
A3−4: 基準自体には具体性・客観性が求められますが、基準に該当しない者について基準の対象年齢に到達した後は雇用を継続しないことをもって、高年齢者雇用安定法違反になることはありません。
 また、継続雇用制度の対象者の基準に該当するか否かを判断する時点は、基準の具体的な内容に左右されるものであり、この基準は労使協定により定められるものであることから、基準該当性の判断時点をいつにするか、例えば基準対象年齢の直前とするか、あるいは定年時点などとするかについても、労使の判断に委ねられていると考えられます。
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Q3−5: 改正高年齢者雇用安定法が施行された後に継続雇用制度の対象者を限定する基準を定める労使協定を変更して結び直すことはできますか。
A3−5: 改正高年齢者雇用安定法では、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢が段階的に引き上げられることを勘案し、経過措置として、継続雇用制度の対象者を限定する基準を当該支給開始年齢以上の者について定めることを認めています。
 この経過措置により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めることができるのは、改正高年齢者雇用安定法が施行されるまで(平成25年3月31日)に労使協定により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めていた事業主に限られます。
 経過措置により基準を定める場合、これまでの労使協定をそのまま利用することのほかに、内容を変更して新たに労使協定を締結して、新たな基準を定めることもできますが、この場合も、具体性・客観性を備えた基準とすることが求められます。
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Q3−6: 経過措置により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定める労使協定には、一定の期限を定めなければならないのですか。また、経過措置期間中に、労使協定の期限が切れた場合、引き続き基準を利用するために、新たに労使協定を締結することはできないのですか。
A3−6: 改正高年齢者雇用安定法では、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢が段階的に引き上げられることを勘案し、経過措置として、継続雇用制度の対象者を限定する基準を当該支給開始年齢以上の者について定めることを認めています。
 この経過措置では、継続雇用制度の対象者を限定する基準の有効期間について定めていないため、当該労使協定の一定の期限を定めることも定めないこともできると考えられますが、いずれにしても、経過措置は平成37年3月31日までであることに留意が必要です。
 なお、経過措置期間中に、継続雇用制度の対象者を限定する基準を定める労使協定の期限が切れた場合、引き続き基準を利用するためには、新たに労使協定を締結する必要があります。
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Q3−7: 経過措置により継続雇用制度の対象者を限定する基準を労使協定で定める場合、労使協定は、事業所ごとに結ぶ必要があるのでしょうか。企業単位で労使協定を結ぶことは可能でしょうか。
A3−7: 「事業所」とは、本規定の適用事業として決定される単位であり、数事業所を擁する企業にあっても、協定はそれぞれの事業所ごとに締結されなければなりません。
 ただし、
  1. [1]企業単位で継続雇用制度を運用している
  2. [2]各事業所ごとの過半数労働組合等のすべてが内容に同意している(又は、すべてが労使協定の労側当事者として加わっている等)
 場合まで、企業単位で労使協定を結ぶことを排除する趣旨ではありません。



4.経過措置により労使協定で定める基準の内容

Q4−1: 経過措置により労使協定で定める継続雇用制度の対象者を限定する基準とはどのようなものなのですか。
A4−1: 労使協定で定める基準の策定に当たっては、労働組合等と事業主との間で十分に協議の上、各企業の実情に応じて定められることを想定しており、その内容については、原則として労使に委ねられるものです。
 ただし、労使で十分に協議の上、定められたものであっても、事業主が恣意的に継続雇用を排除しようとするなど本改正の趣旨や、他の労働関連法規に反する又は公序良俗に反するものは認められません。
 【適切ではないと考えられる例】
 『会社が必要と認めた者に限る』(基準がないことと等しく、これのみでは本改正の趣旨に反するおそれがある)
 『上司の推薦がある者に限る』(基準がないことと等しく、これのみでは本改正の趣旨に反するおそれがある)
 『男性(女性)に限る』(男女差別に該当)
 『組合活動に従事していない者』(不当労働行為に該当)
 なお、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準については、以下の点に留意して策定されたものが望ましいと考えられます。
  1. [1]意欲、能力等をできる限り具体的に測るものであること(具体性)
     労働者自ら基準に適合するか否かを一定程度予見することができ、到達していない労働者に対して能力開発等を促すことができるような具体性を有するものであること。
  2. [2]必要とされる能力等が客観的に示されており、該当可能性を予見することができるものであること(客観性)
     企業や上司等の主観的な選択ではなく、基準に該当するか否かを労働者が客観的に予見可能で、該当の有無について紛争を招くことのないよう配慮されたものであること。
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Q4−2: 経過措置による継続雇用制度の対象者に係る基準として、「会社が必要と認める者」や「上司の推薦がある者」を定めることは認められますか。
A4−2: 「会社が必要と認める者」や「上司の推薦がある者」というだけでは基準を定めていないことに等しく、高年齢者雇用安定法の趣旨を没却してしまうことになりますので、より具体的なものにしていただく必要があります。
 したがって、このような不適切な事例については、公共職業安定所において、必要な報告徴収が行われるとともに、個々の事例の実態に応じて、助言・指導、勧告、企業名の公表の対象となります。
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Q4−3: 経過措置による継続雇用制度の対象者に係る基準として、「過去○年間の人事考課が○以上である者であって、かつ、会社が必要と認める者」というように組み合わせの一つとしてQ4−2にあるような基準を含めることは可能ですか。
A4−3: 継続雇用制度の対象者に係る基準の策定に当たっては、労使間で十分協議の上、各企業の実情に応じて定められることを想定しておりますが、労使で十分に協議の上、定められたものであっても、事業主が恣意的に継続雇用を排除しようとするなど、高年齢者雇用安定法の趣旨に反するものは認められません。
 質問の基準の組み合わせについて言えば、たとえ「過去○年間の人事考課が○以上である者」という要件を満たしていても、さらに「会社が必要と認める者」という要件も満たす必要があり、結果的に事業主が恣意的に継続雇用を排除することも可能となるため、このような基準の組み合わせは、高年齢者雇用安定法の趣旨にかんがみて、適当ではないと考えられます。
 なお、例えば、「過去○年間の人事考課が○以上である者、又は、会社が必要と認める者」とした場合については、「過去○年間の人事考課が○以上である者」は対象となり、その他に「会社が必要と認める者」も対象となると考えられるため、高年齢者雇用安定法違反とまではいえません。
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Q4−4: 経過措置による継続雇用制度の対象者に係る基準として、「協調性のある者」や「勤務態度が良好な者」という基準を設けることはできますか。
A4−4: 高年齢者雇用安定法の趣旨にかんがみれば、より具体的かつ客観的な基準が定められることが望ましいと考えられますが、労使間で十分協議の上定められたものであれば、高年齢者雇用安定法違反とまではいえません。
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Q4−5: 経過措置による継続雇用制度の対象者に係る基準を定めるにあたり、労使協定で定めた場合、非組合員や管理職も当該協定が適用されるのでしょうか。
A4−5: 非組合員や管理職も含め、すべての労働者に適用されることとなります。
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Q4−6: 労使協定では、通常、労働組合の対象者(組合員)のみを念頭に規定するので、労働組合法上の労働組合に加入できない管理職については労使協定で、『定年時に管理職であった労働者については、別途就業規則で定める』と定め、別途就業規則で、経過措置による継続雇用制度の対象者に係る基準を定めることは可能ですか。
A4−6: 過半数を代表する労働組合と労使協定を結ぶことを求めているのは、基準について労働者の過半数の団体意思を反映させるとともに、使用者による恣意的な対象者の限定を防ぐことにあります。
 このため、定年時に管理職であった労働者についても基準を定める場合には、過半数を代表する労働組合等との労使協定の中で定めていただく必要があります。
 なお、管理職を対象に含む基準が労使協定の中で定められていなければ、管理職については、高年齢者雇用安定法の要件を満たす基準が設定されていないので、希望者全員を継続雇用制度の対象としなければ、公共職業安定所において指導を行っていくこととなります。
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Q4−7: 労使協定で、特定の職種についてのみ規定することとし、他の職種については労使協定で、『○○職であった労働者については、別途就業規則で定める』と定め、別途就業規則で、経過措置による継続雇用制度の対象者に係る基準を定めることは可能ですか。
A4−7: 過半数を代表する労働組合と労使協定を結ぶことを求めているのは、基準について労働者の過半数の団体意思を反映させるとともに、使用者による恣意的な対象者の限定を防ぐことにあります。
 このため、労使協定で対象とする特定の職種以外の他の職種であった労働者についても基準を定める場合には、過半数を代表する労働組合等との労使協定の中で定めていただく必要があります。
 なお、当該他の職種を対象に含む基準が労使協定の中で定められていなければ、当該他の職種については、高年齢者雇用安定法の要件を満たす基準が設定されていないので、希望者全員を継続雇用制度の対象としなければ、公共職業安定所において指導を行っていくこととなります。
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Q4−8: 職種別に異なる基準や管理職であるか否かによって異なる基準を定めることは可能ですか。
A4−8: 継続雇用制度の対象者に係る基準の策定に当たっては、労使間で十分協議の上、各企業の実情に応じて定められることを想定しておりますので、労使間で十分に話し合っていただき、労使納得の上で労使協定により定めたものであり、基準の対象年齢が経過措置として認められている範囲のものであれば、高年齢者雇用安定法違反とはなりません。
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Q4−9: 経過措置による継続雇用制度の対象者に係る基準として、「○○職(特定の職種)の者」や「定年退職時に管理職以外の者」という基準を設け、特定の職種や管理職以外の者のみを継続雇用する制度は可能ですか。
A4−9: 高年齢者雇用安定法の規定からは可能ですが、高年齢者が年齢にかかわりなく働き続けることのできる環境を整備するという高年齢者雇用安定法の趣旨にかんがみれば、職種や管理職か否かによって選別するのではなく、意欲と能力のある限り継続雇用されることが可能であるような基準が定められることが望ましいと考えていますので、各企業で基準を定める場合においても、高年齢者雇用安定法の趣旨を踏まえて、労使で十分話し合っていただき、できる限り多くの労働者が65歳まで働き続けることができるような仕組みを設けていただきたいと考えています。
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Q4−10: 当社においては、男女労働者の間に事実上の格差が生じているため、経過措置による継続雇用制度の対象者に係る基準について、男女同じ基準を適用した場合、当該基準を満たす女性労働者はほとんどいなくなってしまいます。
 このため、継続雇用される男女の比率が同程度となるよう、継続雇用制度の対象者に係る基準を男女別に策定したいと考えていますが、問題はあるでしょうか。
A4−10: 男女労働者の間に事実上の格差が生じているなど、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となっている事情がある場合には、当該事情を改善することを目的として、男性労働者と比較して女性労働者を有利に取り扱う基準を定めることは、男女雇用機会均等法第9条の要請に合致していると考えられるため違法とはいえないと考えられます。
 ただし、当該事情の存否の判断については、女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない状況にあるなど、男女雇用機会均等法に基づき考慮すべき事項等がありますので、男女雇用機会均等法の考え方については、お近くの雇用均等室までお問い合わせ下さい。
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Q4−11: 当社においては、継続雇用制度の導入に当たり、障害のある高齢者の継続雇用を積極的に進めたいと考えています。このため、経過措置による継続雇用制度の対象者に係る基準として、体力等に関する基準を定める際、障害者については当該基準を適用しなかったり、異なる基準を設けたりすることは可能ですか。
A4−11: 障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和35年法律第123号)により、事業主は障害者である労働者が有為な職業人として自立しようとする努力に対して協力する責務を有し、その有する能力を正当に評価し、適当な雇用の場を与えるとともに適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るように努めることとされていることから、継続雇用制度導入に際し、障害者を優先することは適切な対応であり、健常者についての体力等に関する基準を免除したり、緩和することは差し支えありません。
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Q4−12: Q4−1のとおり経過措置により継続雇用制度の対象者に係る具体性・客観性のある基準を定めたのですが、その基準に該当する者全員の雇用を確保しなければ、高年齢者雇用安定法に定める高年齢者雇用確保措置を講じたものとは解釈されないのでしょうか。
A4−12: 継続雇用制度の対象者の基準に該当する者であるにもかかわらず継続雇用し得ない場合には、基準を定めたこと自体を無意味にし、実態的には企業が上司等の主観的選択によるなど基準以外の手段により選別することとなるため、貴見のとおり高年齢者雇用安定法に定める高年齢者雇用確保措置を講じたものとは解釈されません。



5.継続雇用先の範囲の拡大

Q5−1: 継続雇用先の範囲をグループ会社にまで拡大する特例において、グループ会社とされる特殊関係事業主とは、どのような関係の事業主を指すのですか。
A5−1:

 継続雇用先の範囲を拡大する特例において、特殊関係事業主とされるのは、

  1. [1]元の事業主の子法人等
  2. [2]元の事業主の親法人等
  3. [3]元の事業主の親法人等の子法人等
  4. [4]元の事業主の関連法人等
  5. [5]元の事業主の親法人等の関連法人等

 のグループ会社です。
 他社を自己の子法人等とする要件は、当該他社の意思決定機関を支配しているといえることです。具体的には、図1に示す親子法人等関係の支配力基準を満たすことです。

[図1]

 また、他社を自己の関連法人等とする要件は、当該他社の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができることです。具体的には、図2に示す関連法人等関係の影響力基準を満たすことです。

[図2]

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Q5−2: 継続雇用先の範囲をグループ会社にまで拡大する特例を利用するために、グループ会社との間でどのような契約を締結すればよいのですか。
A5−2: 継続雇用先の範囲をグループ会社にまで拡大する特例を利用するためには、元の事業主と特殊関係事業主との間で「継続雇用制度の対象となる高年齢者を定年後に特殊関係事業主が引き続いて雇用することを約する契約」を締結することが要件とされており、特殊関係事業主は、この事業主間の契約に基づき、元の事業主の定年退職者を継続雇用することとなります。
 事業主間の契約を締結する方式は自由ですが、紛争防止の観点から、書面によるものとすることが望ましいと考えられます。書面による場合、例えば、以下のような契約書が考えられます。

(参考)

継続雇用制度の特例措置に関する契約書(例)

 ○○○○株式会社(以下「甲」という。)、○○○○株式会社(以下「乙1」という。)及び○○○○株式会社(以下「乙2」といい、乙1及び乙2を総称して「乙」という。)は、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和46年法律第68号。以下「高齢者雇用安定法」という。)第9条第2項に規定する契約として、次のとおり契約を締結する(以下「本契約」という。)。

  • 第1条 乙は、甲が高齢者雇用安定法第9条第1項第2号に基づきその雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するための措置として導入する継続雇用制度を実施するため、甲の継続雇用制度の対象となる労働者であってその定年後も雇用されることを希望する者(次条において「継続雇用希望者」という。)を、その定年後に乙が引き続いて雇用する制度を導入する。
  • 第2条 乙は、甲が乙に継続雇用させることとした継続雇用希望者に対し、乙が継続雇用する主体となることが決定した後、当該者の定年後の雇用に係る労働契約の申込みを遅滞なく行うものとする。
  • 第3条 第1条の規定に基づき乙1又は乙2が雇用する労働者の労働条件は、乙1又は乙2が就業規則等により定める労働条件による。

以上、本契約の成立の証として本書3通を作成し、甲、乙1、乙2各自1通を保有する。

平成   年   月   日

  • (甲)東京都○○○
    株式会社○○○○
    代表取締役○○ ○○ (印)
  • (乙1)東京都○○○
    株式会社○○○○
    代表取締役○○ ○○ (印)
  • (乙2)東京都○○○
    株式会社○○○○
    代表取締役○○ ○○ (印)
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Q5−3: 特殊関係事業主の要件は、どの時点で満たす必要がありますか。
A5−3: 契約の相手方たる要件である以上、まず契約を締結する時点で、その要件を満たす必要があり、加えて、法律上、契約の内容として「特殊関係事業主が引き続いて雇用すること」が求められていることから、労働者が特殊関係事業主において雇用され始める時点でも特殊関係事業主たる要件を満たす必要があります。
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Q5−4: 継続雇用先の範囲をグループ会社にまで拡大する特例を利用する場合、そのグループ会社はどのような労働条件を提示しなければならないのでしょうか。
A5−4: 継続雇用先の範囲をグループ会社にまで拡大する特例を利用するためには、元の事業主とグループ会社(特殊関係事業主)との間で「継続雇用制度の対象となる高年齢者を定年後に特殊関係事業主が引き続いて雇用することを約する契約」を締結することが要件とされており、特殊関係事業主は、この事業主間の契約に基づき、元の事業主の定年退職者を継続雇用することとなります。
 この場合において、特殊関係事業主が継続雇用する場合に提示する労働条件についても、高年齢者雇用安定法の趣旨に反するものであってはなりませんが、労働者の希望に合致した労働条件の提示までを求めているわけではありません。
 このため、最低賃金などの雇用に関するルールの範囲内で、フルタイム、パートタイムなどの労働時間、賃金、待遇などに関して、特殊関係事業主と労働者との間で継続雇用後の労働条件を決めることができると考えられます。
 なお、特殊関係事業主が合理的な裁量の範囲の条件を提示していれば、労働者と特殊関係事業主との間で労働条件等についての合意が得られず、結果的に労働者が継続雇用されることを拒否したとしても、特殊関係事業主はもとより、元の事業主が高年齢者雇用安定法違反となるものではありません。
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Q5−5: 継続雇用先の範囲をグループ会社にまで拡大する特例の利用によりグループ会社として他の事業主の定年退職者を雇用することとされている場合には、自社の継続雇用制度により雇用する自社の定年退職者よりも優遇して取り扱わなければならないのですか。
A5−5: 継続雇用先の範囲をグループ会社にまで拡大する特例を利用するためには、元の事業主とグループ会社(特殊関係事業主)との間で「継続雇用制度の対象となる高年齢者を定年後に特殊関係事業主が引き続いて雇用することを約する契約」を締結することが要件とされており、特殊関係事業主は、この事業主間の契約に基づき、元の事業主の定年退職者を継続雇用することとなります。
 このため、継続雇用先の範囲を特殊関係事業主にまで拡大する特例の利用により特殊関係事業主として他の事業主の定年退職者を継続雇用することとされている場合にも、個別の合意により締結される労働契約に基づいて具体的な労働条件が定まるのであり、これは、自社の定年退職者を継続雇用する場合と同様です。
 したがって、自社の定年退職者を継続雇用する場合についても、特殊関係事業主として他の事業主の定年退職者を継続雇用する場合についても、労働者と事業主の関係は、個別の労働契約により定まるのであって、どちらか一方を他方よりも優遇して取り扱わなければならないことはありません。
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Q5−6: 継続雇用先の範囲をグループ会社にまで拡大する特例を利用する場合、継続雇用制度の対象者を自社で雇用するか他社で雇用するかの基準を設けても構わないのですか。
A5−6: 継続雇用先の範囲を拡大する特例を利用する場合に、継続雇用制度の対象者を自社で雇用するか他社で雇用させるかについては、継続雇用制度を運用する中で事業主が判断することができます。このとき、継続雇用制度の対象者を自社で雇用するか他社で雇用させるかを判断するための基準を事業主は就業規則や労使協定等で設けることもできます。
 今回の高年齢者雇用安定法の改正で継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みが廃止されたことに伴い、継続雇用制度は希望者全員を対象とするものとしなければなりませんが、継続雇用制度の対象者を自社で雇用するか他社で雇用させるかを判断するための基準を設けた場合でも、こうした基準は、継続雇用制度の対象者を限定する基準ではなく、継続雇用制度の対象者がどこに雇用されるかを決めるグループ内の人員配置基準であるので、高年齢者雇用確保措置の義務違反とはなりません。
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Q5−7: 継続雇用先をグループ会社にする場合、グループ会社の範囲であれば、例えば海外子会社など、遠隔地にある会社であっても、差し支えないでしょうか。
A5−7: グループ会社(特殊関係事業主)は、A5−1に示した範囲であれば、それがたとえ遠隔地にある会社であったとしても、そのことだけで高年齢者雇用確保措置義務違反になることはありません。
 グループ会社も含めた継続雇用制度で継続雇用する場合に、事業主が提示する継続雇用先については、自社で継続雇用する場合の労働条件と同様に、労働者の希望に合致した労働条件までは求められていませんが、法の趣旨を踏まえた合理的な裁量の範囲内のものであることが必要と考えられます。
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Q5−8: 継続雇用先をグループ会社にすることを考えていますが、当社の定める就業規則とグループ会社の定める就業規則とでは解雇事由に差異があり、グループ会社の定める解雇事由の方がより解雇事由が広いものとなっています。この場合、当社の定年到達者をグループ会社において継続雇用するかどうかの判断に、グループ会社の解雇事由を用いてもよいでしょうか。それとも、当社で継続雇用するのと同様に、当社の解雇事由を用いる必要があるのでしょうか。
A5−8: 継続雇用制度は、「現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度」であり、この定義は平成24年の法改正の前後で変更はありません。
 また、継続雇用するかどうかを判断する主体は、従来と同様、当該高年齢者を定年まで雇用していた元の事業主です。
 したがって、お尋ねの場合で高年齢者を継続雇用するか否かは、継続雇用する主体にかかわらず、まず御社が自社の就業規則に定める解雇事由・退職事由に基づいて判断し、継続雇用することにした場合に、雇用先としてグループ会社を利用するということになります。
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Q5−9: 当社では、経過措置により継続雇用制度の対象者に係る基準を定めているとともに、継続雇用先をグループ会社にまで広げています。定年到達者をグループ会社で継続雇用することにした場合、この定年到達者が経過措置で基準の利用が認められている年齢に達したときに、このグループ会社は、当社の基準を用いなければならないのでしょうか。
A5−9: グループ会社は、御社との間の契約に基づき、高年齢者の65歳までの雇用を確保する措置を講じる義務を負い、御社の定年到達者に雇用の機会を提供することになります。
 このとき、御社との間の契約内容に、経過措置による継続雇用制度の対象者に係る御社の基準を用いる旨が盛り込まれていれば、グループ会社は、グループ会社自身の基準の有無にかかわらず、その契約内容に基づいて御社の基準を用いることになると考えられます。
 なお、契約内容に御社の基準の利用が盛り込まれているか否かにかかわらず、グループ会社による継続雇用が一年ごとに労働契約を更新する形態で行われる場合、グループ会社は、有期労働契約のルールに則って、更新基準を設けることができると考えられます。ただし、年齢のみを理由として65歳前に雇用を終了させるような更新基準は、事業主間の契約に基づく制度を継続雇用制度に含めた法の趣旨に反し、適当ではありません。
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出典:厚生労働省ホームページ
(http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/qa/)

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